AIを使う前の安全確認チェックリスト

仕事でAIを使う前と、AIの出力を使う前に確かめる12項目を、1枚の表にまとめました。PAP Researchが提唱するAIKY(AI利用における危険予知)の3原則(危険を予見する・任せる範囲を決める・安全を優先する)に沿って、「使う前」「任せる範囲」「出力を使う前」「止める条件」の4段階に分けています。

チェックリスト(12項目)

各項目を「はい・いいえ・未確認・対象外」で確かめます。「はい」は、その項目を確認できたことを表します。操作を任せない場合の5のように、当てはまらない項目は「対象外」とし、理由を一言残します。「いいえ」や「未確認」が一つでもあれば、その部分の作業を止めて確認します。

段階番号確認すること詳しい解説
使う前(入力)1入力する情報(顧客・従業員を特定できる情報や、契約上の秘密情報を含む)を、そのAIサービスに入力してよいと確認できたかAI利用ポリシーの作り方
使う前(入力)2使うAIサービスは、組織が利用を認めたものか(無料版・個人アカウントを含めて)公式AIが使いにくいとき
使う前(入力)3添付ファイルや検索で取り込む資料にも、1と同じ確認をしたかAI利用ポリシーの作り方
任せる範囲4AIに任せる範囲を、下書き・整理までにするか、送信・削除・支払いなどの操作まで含めるかを決めたかAIの送信をどう制御する?
任せる範囲5操作まで任せる場合、権限は対象・操作・期限を必要な範囲に絞っているかAIの適用範囲と権限
任せる範囲6出力を確認する人と、照合する元の資料が決まっているかAIに仕事を任せる前のチェックリスト
出力を使う前7数値・日付・固有名詞・条件を、元の資料と照合したかAI回答の事実確認
出力を使う前8推測で補った部分と、根拠を確認した事実を区別したか「推測するな」の次を決める
出力を使う前9外部へ送る前に、宛先・添付・版を確認したかAIによるメール送信を安全に設計する
止める条件10確認できないことが残ったとき、作業を止めて誰に相談するかが決まっているか承認ゲートの基本
止める条件11「たぶん大丈夫」「前回は大丈夫だった」で済ませず、必要な確認を省かずに行ったかAIKY
止める条件12初回の確認、または前回からの変更点(入力する情報・使うサービス・出力の使い道)に応じた再確認を済ませたかAIKY

使い方

  • 毎回すべてを長く確認する必要はありません。同じ条件で繰り返す作業は、条件が変わったとき(12)に見直します。
  • 「未確認」を「はい」に変えるのは、確認した人と確認した資料が言えるときだけにします。
  • 送信・削除・支払いなどの操作は、このリストとは別に、システムの権限や承認の仕組みでも止められるようにします。

ダウンロード版(PDF・Excel)

このチェックリストを、記入して残せるシートにしました。登録不要でダウンロードできます。AIKY(エーアイケーワイ)の考え方に沿って、次の3つを収録しています。

  • 個人用チェックリスト:上の12項目を「はい・いいえ・未確認・対象外」で記入し、確認した人・照合した資料・対象外の理由をメモとして残せます。
  • チーム用4ラウンドシート:危険予知訓練(KYT)の4ラウンド法に沿って、AI利用の危険をチームで話し合うためのシートです。
  • 記入例:顧客からの問い合わせに、AIで返信案を作る場面(架空の例)です。
AIKYシート(AIを使う前の安全確認チェックリスト)1ページ目のプレビュー

AIKYシート(PDF・印刷用・A4・3ページ)
AIKYシート(Excel・入力用・判定の自動集計つき)

チーム用シートでは、次の4つの問いを順に話し合います。

ラウンド問い話し合うこと
第1ラウンドどんな危険がひそんでいるか入力する情報・AIに任せる作業・出力の使い方に潜む危険を、全員で出し合う
第2ラウンドこれが危険のポイントだ影響が大きいもの・取り返しがつかないものを選び、◎を付ける
第3ラウンドあなたならどうする◎の危険への対策を出す(任せる範囲・入力しない情報・誰が何を確認するか)
第4ラウンド私たちはこうするチームで実行する手順を合意し、行動目標と指差し呼称の項目を決める

版:v1.0(2026年11月2日公開)。引用・改変の条件は、下の「社内資料で使うとき」と同じです。

Web記事などで紹介いただく際は、このページへのリンクを歓迎します。リンク先では、常に最新版をダウンロードできます。

改訂履歴

版日付内容
v1.02026-11-02初版公開

このリストでできないこと

このリストは、確認の抜けを減らすためのものです。これだけで安全を保証するものではありません。業務の内容や扱う情報、適用される法令に応じて、項目を追加してください。

社内資料で使うとき

社内の研修資料や手順書に、このリストを引用・改変して使えます。その際は、出典として「プロンプトAIプロトコル『AIを使う前の安全確認チェックリスト』」とこのページのURLを記載してください。

引用用テキスト

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