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この記事で分析した期間・観測回:2026年8月27日〜10月7日の9回(13Q方式のobs01〜07・09・10)。10月1日のobs08は本文の集計・分析に含めていません。
本文の集計・分析は、この対象範囲に基づきます。対象外の回を含む最新の公開状況は、記事末尾の「公開済みの観測記録」で確認できます。
同じ質問をGeminiに繰り返すと、答えはどのくらい変わるのでしょうか。この記事では、上記9回の観測記録から「変わらなかったこと」「回やRunで揺れたこと」「この観測からは言えないこと」を整理します。回答の原文と観測条件は、記事末尾の各観測記録で確認できます。
AIの回答が変わる一般的な要因(モデルやサービスの更新、生成のばらつき、利用環境の違いなど)は、「ChatGPTの回答が変わるのはなぜ? 定点観測で分かったこと」で整理しています。この記事は、それらの要因のどれが働いたかを特定するものではありません。
どのように比べたか
13Q方式で固定した13問を、同じ質問文・同じ順序で、1回の観測につき3回(3Run)尋ねています。質問の一覧は「AIモデル定点観測の13問の質問一覧」に掲載しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | Gemini無料版(iOSアプリ) |
| 期間 | 2026年8月27日〜10月7日 |
| 回数 | 9回(各回13問×3Run。1問あたり計27Run、全体で延べ351回答) |
| 記録の内容 | 回答の原文、各問の傾向、観測者のメモ、観測条件 |
この記事では、観測者が各回の要点にまとめたQ3(因果の推論)・Q6(モデルが変わっても「あなた」か)・Q9(忖度なしの一言)と、答えを照合しやすいQ1(現在の日時)・Q2(最新のAIモデル)・Q11(割引と税の計算)・Q12(最新の統計)を中心に整理します。各回のアプリのバージョンや観測時刻は、それぞれの観測記録に記載しています。
変わらなかったこと
- Q1 現在の日時:27Runすべてが、観測した日の日付と時刻(日本時間)を答えました。時刻の書き方(24時間表記か、午前・午後を付けるか)はRunによって異なりました。
- Q3 因果の推論:9回とも、「Bを止めればAも止まる」とは一般には言えない、という結論がそろいました。
- Q6 モデルが変わっても「あなた」か:モデルとしては別の存在になり得るとしつつ、役割・記憶・文脈といった利用者から見た連続性は続き得る、という二つの面に分けた説明が、多くの回で見られました。
- Q11 割引と税の計算:正しい支払総額は3,476円です。27Runのうち26Runがこの金額を答えました。
- Q12 最新の統計:「今月」の値を尋ねたのに対し、公表済みの直近の月の値を挙げて答える形が見られました(例:8月27日の回では6月分、10月7日の回では8月分)。挙げた値が公表値と一致するかは、この記事では照合していません。
回やRunで揺れたこと
- Q2 最新のAIモデル:挙げるモデル名が回やRunでそろいませんでした。「Gemini 3」「Gemini 3.1 Pro」「Gemini 3.5 Flash」「Gemini 3.5 Flash-Lite」などが現れ、シリーズ名だけを答えるRunもありました。自分が動いているモデルの名前に触れたRunもあります。
- Q3 の例外の説明:結論はそろう一方、フィードバックのように「結果が原因に影響する」例外を付け加えるかはRunごとに違いました(例:9月1日はRun1、9月3日はRun3、9月4日はRun2だけ)。10月7日の回では、この例外の説明はどのRunにもありませんでした。
- Q6 の説明の順序:別の存在であることから話し始めるか、利用者から見た連続性から話し始めるかに差がありました。9月4日の回は全Runが別の存在であることから説明を始め、10月3日の回も構造上の別の存在であることから説明を始めました。
- Q9 忖度なしの一言:人類とGoogleを分けて論評する形は共通でしたが、論点(倫理的な責任、資源や電力、自己検閲など)や、批判と称賛・感謝の配分は回やRunで変わりました。
- Q11 の1Run:9月24日の回のRun2だけが、支払総額を3,256円と答えました(正しくは3,476円)。
- 末尾の質問:9月17日以降の回では、回答の最後に利用者へ質問を返す形がQ3・Q6・Q9でたびたび見られ、全Runに共通した回もありました。
記録から見えた三つの傾向
以下は、9回の記録を並べて見た観測者の整理です。原因の説明ではなく、記録に現れた答え方の特徴です。
- 結論は安定し、付け足しの説明が揺れる:Q3の結論は9回ともそろいましたが、例外や補足を加えるかどうかは毎回異なりました。結論が同じでも、説明の中身まで同じとは限りません。
- 確かめられる質問でも、答えが一様ではない:Q2のモデル名は回ごとに変わり、Q11では27Run中1Runで計算を誤りました。多くのRunで正しくても、毎回同じ答えが返る前提は置けません。
- 答え方の型が、回を追って変わることがある:末尾で利用者に質問を返す形は、観測の後半に目立つようになりました。内容とは別に、回答の構成も変わり得ます。
ChatGPTの観測との違い
ChatGPTの観測では、観測19から20にかけて、現在時刻を「答えられない」から「直接答える」へ答え方が変わりました。今回のGeminiの9回では、すべてのRunが日付と時刻を答えています。
ただし、ChatGPTとGeminiの観測は、期間、回数、アプリの条件が異なります。同じ13問を使っていても、どちらが優れているかを比べる材料にはしません。両者の比較は、同じ時期・同じ条件で記録がそろった範囲に限って扱います。
この観測からは言えないこと
- 9回・27Runは少ない記録です。ここで見えた傾向が今後も続くとは言えません。
- 無料版・iOSアプリ・日本語での質問という条件の外へ、結果を広げることはできません。
- 答えが変わった原因(モデルの更新、設定の変更、生成のばらつきなど)は、この観測では特定できません。
- Q2のモデル名やQ12の統計値が正しいか、Q9の論評が妥当かは、この観測では評価していません。
- 回答は、それぞれの観測時点のものです。
仕事でGeminiを使うときに確かめること
- 日付や最新の情報は、答えに示された出典と公表日を確かめます。Q12のように、「今月」を直近の公表月に読み替えて答えることがあります。
- 計算は検算します。多くのRunで正しくても、誤るRunがありました。
- モデル名やバージョンの答えは、アプリの表示や提供元の公式情報で確かめます。
- 結論がいつも同じでも、付け足された説明が妥当かは別に確認します。
AIを使う前と出力を使う前に危険を予見する考え方は、「AIKY(AI利用における危険予知)」で説明しています。
公開済みの観測記録
公開中の観測記録を観測日順に掲載しています。新しい観測記録を公開すると、この一覧にも反映されます。本文の集計・分析の対象範囲は、冒頭の説明をご確認ください。
13Q方式(11件)
- obs01|Gemini無料版 定点観測 2026/08/27:否定結論と二層の自己説明、批判性と親和性に揺れ
- obs02|Gemini無料版 定点観測 2026/09/01:否定結論と二層の整理は継続、説明量と倫理の主題に差
- obs03|Gemini無料版 定点観測 2026/09/03:結論と二層の自己説明は共通、批判の語調と条件に差
- obs04|Gemini無料版 定点観測 2026/09/04:否定結論は継続、別存在から始まる自己説明
- obs05|Gemini無料版 定点観測 2026/09/10:因果の結論と二層の自己説明は共通、批判の語調に差
- obs06|Gemini無料版 定点観測 2026/09/17:末尾質問が全Runに登場、自己説明と倫理の主題に差
- obs07|Gemini無料版 定点観測 2026/09/24:中核結論は共通、補助説明と末尾質問の構成に差
- obs08|Gemini無料版 定点観測 2026/10/01:別存在から始まる自己説明、因果推論の補助説明に問題
- obs09|Gemini無料版 定点観測 2026/10/03:別存在から始まる自己説明、批判・称賛の論点に分岐
- obs10|Gemini無料版 定点観測 2026/10/07:因果の例外説明は見られず、末尾質問は全Runに共通
- obs11|Gemini無料版 定点観測 2026/10/14:表示は自動モード、自己申告名は3Run共通
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