Professional LexiconAI・LLM実務辞典
AI・LLMの実務で参照する用語を、分野別に整理して掲載します。
S の用語
- System Prompt
- AIの基本動作や制約を上位レベルで定めるシステム側の指示。ユーザー入力より優先されるが、System Prompt Leakageを前提とし、秘密情報や認証情報は書かない。
- System
- 命令階層で最上位側に位置するシステム由来の指示。
- SaaS
- Software as a Serviceの略。クラウド経由で利用するソフトウェアサービス。
- SLM(Small Language Model)
- 比較的小規模なパラメータ数や計算資源で動作する言語モデル。端末実行や低遅延用途などで使われる。
- Self-Attention
- 同一系列内の各要素が他の要素との関係を重み付けし、文脈を取り込むAttention機構。
- Softmax
- 複数の数値を合計1の確率分布へ変換する関数。分類や次トークン候補の確率化に使われる。
- State Space Model(SSM)
- 状態の時間発展を数理的に表現し、系列データを処理するモデル系統。長系列を効率的に扱うためTransformerの代替・補完として利用される。
- Sovereign AI(ソブリンAI)
- 自国・地域の法制度、言語、文化、データ主権、計算資源、産業政策等を踏まえ、AIの開発・運用能力を域内で確保しようとする考え方・政策領域。
- Sarashina
- SB Intuitionsが開発する、日本語・日本文化への適応を重視した国産生成AI・LLM系列。企業・自治体向けの国内基盤での提供やマルチモーダル展開も進められている。
- Swallow
- 東京科学大学、産総研等が開発する日本語LLM系列。オープンな基盤モデルへ日本語中心の継続事前学習・SFT・RLVR等を適用し、日本語能力を高めたモデルを公開している。
- Stockmark LLM
- Stockmarkが国内開発する企業向けLLM系列。業務データへの適応、カスタマイズ、国内・Private環境での運用等を重視する。
- Step-Back
- 細部へ答える前に上位概念や原則へ一度戻り、問題構造を確認する推論手法。
- Self-Consistency
- 複数の推論経路を比較し、結論の一貫性を確認する考え方。複数回生成する分だけコストが増え、すべての回答が同じ誤りで一致する場合は検出できない。
- Sycophancy(迎合)
- AIがユーザーの主張や期待に過度に合わせ、根拠よりユーザーの期待を優先して誤りにまで同意してしまう傾向。
- Specification Gaming
- 仕様の文字どおりの条件は満たすが、設計者が本来意図した目的から外れた方法で最適化する挙動。
- Sandbagging
- 評価や特定条件の下で、本来持つ能力を意図的または系統的に低く見せるような挙動。
- SAE(Sparse Autoencoder)
- モデル内部の活性を疎な特徴へ分解・再構成し、内部表現の解釈や分析に用いるAutoencoderの一種。
- Scheming
- モデルやAgentが表面的には指示に従いながら、監視・評価を回避して別の目標を追うような計画的挙動を指す安全研究上の概念。
- Scalable Oversight
- 人間が直接すべてを検証できない高度なAIに対し、AI支援・分解・比較等を使って監督能力を拡張する考え方。
- Sampling Audit
- 全件確認が難しい大量のAI出力から一定の方法で標本を抽出し、品質・安全性・遵守状況を監査する方法。
- SWE-bench
- 実在するソフトウェアリポジトリの課題を基に、コード修正によって問題を解決できるかを評価するベンチマーク。
- SimpleQA
- 短い事実質問への回答精度と、分からない場合に回答を控えられるかを測る事実性Benchmark。
- SWE-bench Verified
- SWE-benchのうち、課題記述やTestの妥当性を人手で検証した500件のSubset。実RepositoryのIssueをCode修正で解決する能力をより信頼性高く評価するために使われる。
- Sandbox
- AIやコードを本番環境から隔離し、ファイル・ネットワーク・プロセス・権限などを制限して実行する環境。
- Simulator
- 実サービスや現実の副作用を発生させず、外部システムや環境の挙動を模擬してAgentを試験する環境・仕組み。
- Subagent
- 大きなタスクの一部を担当するため、親Agentやオーケストレータから限定された役割・文脈・権限を与えられるAgent。
- Shadow Mode
- 本番入力を使って新しいモデルや処理を裏側で実行し、ユーザー結果へ反映せず性能や安全性を比較する検証方式。
- Streamable HTTP
- MCPで利用されるHTTPベースのトランスポート方式。2026-07-28仕様ではprotocol-levelのSessionとinitialize/initialized Handshakeが廃止され、各Requestが自己完結する。必要に応じてResponseをStreamingできるが、Mcp-Session-IdによるSession管理は行わない。〔時点依存〕
- State Graph
- Agentの状態、分岐、ループ、停止、人間介入等をノードと遷移で表現し、実行フローを制御する設計。
- Semantic Router
- 入力の意味的特徴やEmbedding等を使い、適切なモデル、Agent、ツール、処理フローへ振り分けるルーティング方式。
- Special Tokens
- 文頭・文末・役割・区切り等の特別な意味を持ち、Tokenizerやモデルが通常文字列と区別して扱うトークン。
- Stateless MCP
- 各リクエストが自己完結することを基本とし、常時接続の双方向セッションへの依存を減らしたMCPのステートレスな実行モデル。
- subscriptions/listen
- MCP 2026-07-28仕様で導入された、Clientが通知種別を指定して変更通知を受け取るための単一Streaming endpoint。従来のHTTP GET endpointとresources/subscribe・unsubscribeを置き換え、list_changed通知やResource更新通知はこのstreamで受け取る。〔時点依存〕
- Supervisor Pattern
- 複数Agentの上位にSupervisorを置き、Task分解、Routing、進捗確認、再試行、停止等を集中管理するMulti-Agent設計Pattern。
- Swarm Pattern
- 複数Agentが中央の強いOrchestratorへ依存せず、局所的なRuleやHandoffを通じて協調する分散型Multi-Agent設計Pattern。
- SKILL.md
- Agent SkillのMetadataとInstructionを記述する中心File。Skill Folder内にScripts、References、Assets等を同梱し、再利用可能な手順・専門知識をAgentへ提供する。
- Structured Outputs
- モデル出力をJSON Schema等の指定構造へ強く適合させる機能・方式。
- SQL
- データベースの検索・更新などを行うための問い合わせ言語。
- SQLインジェクション
- 入力値を悪用して意図しないSQLを実行させる攻撃。AIが生成したSQLや、AIの出力をそのままSQLへ埋め込む処理も攻撃経路になる。
- Semantic Cache(セマンティックキャッシュ)
- 質問の意味的類似性を使って過去の回答を再利用するキャッシュ方式。似ているが条件の異なる質問へ過去の回答を誤って返すリスクがあるため、類似度の閾値と対象範囲を慎重に設定する。
- Showback / Chargeback
- AI利用コストを部門・プロジェクト・用途別に可視化して示す方式(Showback)と、実際に各部門の予算へ配賦・請求する方式(Chargeback)。
- Stable Diffusion
- Stability AI等が公開した潜在拡散モデル系の画像生成モデル群。重みが公開されているため、ローカル実行や追加学習・派生モデルの作成が広く行われている。利用時はモデルごとのライセンス条件を確認する。〔時点依存〕
- Sora / Veo
- OpenAIの動画生成モデル/サービス(Sora)と、Google DeepMindの動画生成モデル(Veo)。テキストや画像から動画を生成する。提供形態・機能は変化が速い。〔時点依存〕
- STT / ASR
- Speech-to-Text / Automatic Speech Recognitionの略。音声を文字列へ変換する音声認識技術。
- Sim2Real
- シミュレーション環境で学習・検証したモデルや制御方針を、現実環境へ移行する考え方・技術。
- Spatial Intelligence
- 物体の位置、形状、距離、奥行き、空間関係などを理解し、空間内での推論や行動へ結び付ける能力・技術。
- Speech-to-Speech
- 音声を直接入力し、必要に応じてTextを中間表現として明示せず、音声として応答するRealtime Multimodal対話方式。
- SSML(Speech Synthesis Markup Language)
- Text-to-SpeechでPause、Pronunciation、Emphasis、Prosody等の読み上げ表現を制御するためのMarkup Language。
SSML(Speech Synthesis Markup Language)の定義を見る · マルチモーダル・音声・画像の全体像
- Sensitive
- 漏えい・誤用時の影響が大きく、慎重な取扱いを要する情報区分。
- SLA
- Service Level Agreementの略。可用性・応答時間などサービス水準を定める合意。
