Professional LexiconAI・LLM実務辞典

AI・LLMの実務で参照する用語を、分野別に整理して掲載します。

F の用語

FlashAttention
Attention計算時のGPUメモリアクセスを最適化し、高速化と省メモリ化を図るアルゴリズム。
Few-shot / Few-shot Prompting
少数の例を提示し、そのパターンに沿った出力を促すプロンプト手法。例の書式・長さ・傾向がそのまま出力に写りやすいため、多様で正確な例を選ぶ(例示バイアス)。
False Friends
異なる言語で綴りが似ていても意味が異なる語。翻訳誤りの原因になる。
Faithfulness
回答が与えられた資料・根拠から逸脱せず忠実である度合い。資料に忠実でも資料自体が誤っていれば回答も誤るため、正確性とは別に評価する。
F1 Score
PrecisionとRecallの調和平均で、両者のバランスを1つの値で評価する指標。
FACTScore
長文の生成結果を個々の事実(原子的事実)に分解し、知識源で裏付けられる割合を測る事実性の評価指標。短答式のBenchmarkでは測りにくい長文の事実性を評価できる。
Function Calling
モデルが定義済み関数・ツールを構造化引数で呼び出す仕組み。モデルは呼び出し内容を出力するだけで関数を直接実行しないため、実行可否と権限の制御はアプリ側の責任となる。
Fail Open
障害時に処理を許可側へ倒す設計。可用性は高いが安全リスクがある。
Fail Closed
認証・権限などの確認に失敗したとき、確認できない操作を拒否・保留するアクセス制御の設計。業務全体の停止や、物理的な安全の保証を意味するものではない。
FinOps
クラウドやIT利用費を可視化・管理し、価値とコストを最適化する実務。
Flow Matching
ノイズからデータへ至る連続的な変換経路(ベクトル場)を直接学習する生成モデルの学習手法。拡散モデルと近縁で、少ないステップでの生成に用いられる。
Full-Duplex(全二重通信)
双方向が同時に送受信できる通信方式。Realtime Voice AgentではUserの発話を受けながらAI側も音声を送る構成や、Barge-in等の自然な対話を実現する基盤となる。
Federated Learning(連合学習)
データを1か所へ集めず、各端末・各組織で学習した更新情報だけを集約してモデルを学習する方式。生データを共有せずに済むが、更新情報から元データが推測される可能性があるため、Differential Privacyや安全な集約と組み合わせる。
FISC安全対策基準
日本の金融機関等の情報システム安全対策で参照される、金融情報システムセンター(FISC)の基準・指針群。
Frontier AI Safety
最先端の高能力AIについて、重大な潜在リスクを能力評価・防護措置・監視・ガバナンス等で管理する安全領域。
Frontier Safety Framework
最先端AIモデルの能力評価、重大リスクの閾値、防護措置、配備判断等を体系化した安全管理枠組みの総称。
FRIA(Fundamental Rights Impact Assessment)
一定の高リスクAI利用について、基本権への影響、対象者、リスク、軽減策等を事前に評価する手続。
FedRAMP
米国連邦政府向けクラウドサービスのセキュリティ評価・認可・継続監視を標準化するプログラム。AI/SaaS調達でも関係する。
Frontier Model Forum
Frontier AIのSafety・Securityに関するBest Practice、Standard、Research、Information Sharingを進めるIndustry-supported Nonprofit。高度AIの重大Risk管理を主な対象とする。
Fine-tuning
追加データでモデルの重みを調整し、特定の挙動・タスクへ適応させる方法。
FAQ
Frequently Asked Questionsの略。よくある質問と回答をまとめたもの。
Faiss
Metaが開発した、高次元ベクトルの類似検索・クラスタリング用ライブラリ。IVF・PQ・HNSW等の近似最近傍探索を実装し、ベクトル検索基盤の構成要素として使われる。
Formula Injection
CSVや表計算ファイルへ数式として解釈される文字列を埋め込み、開いた際に意図しない処理を起こす攻撃。
Fallback Model
主モデルが利用できない・条件を満たさない場合に切り替えて使う代替モデル。
frequency_penalty / presence_penalty
既出トークンの頻度や出現有無に応じて生成確率を調整し、同じ語句の反復や話題の偏りを抑えるための代表的な生成パラメータ。
FSDP(Fully Sharded Data Parallel)
Model Parameter、Gradient、Optimizer State等を複数Workerへ分割保持し、大規模モデル学習のMemory負荷を減らす分散学習方式。
FP8
8bit浮動小数点形式を学習・推論へ利用し、対応Hardwareで計算量・Memory・Throughputを改善する低精度計算方式。
FlashDecoding
Decode段階でKV Cache参照やAttention計算を複数GPU Block等へ並列化し、特にLong Context生成時のLatency低減を狙う推論最適化手法。
Flaky Test
同じコード・条件でも成功と失敗が不安定に変わる再現性の低いテスト。AI Agentがテストが通るまで再試行して不安定さを見逃したり、テスト自体を弱めたりすることがあるため注意する。
Feature Flag
コードを再デプロイせずに機能の有効・無効や対象ユーザーを切り替え、段階展開や迅速な停止を可能にする仕組み。
Firecracker
軽量なMicroVMを高速起動し、Workloadを強く隔離するVirtualization技術。Coding AgentやServerless Sandbox等の実行分離に利用される。
Fairness
AIの出力・判断が特定の集団や属性へ不当に偏らないよう公平性を検討・評価する考え方。
False Positive
本来は該当しない対象を、誤って該当すると判定すること。不正検知やコンテンツ判定では、誤検知が多いと正当な利用者の不利益やアラート疲れにつながる。
False Negative
本来は該当する対象を、誤って該当しないと判定すること。安全・不正・医療等の判定では見逃しの損害が大きいため、False Positiveとの兼ね合いを用途に応じて決める。